メディカルコンテンツ株式会社　代表　田中　巧
 
 
 
先日、当社のお客様からこのような相談がありました。
 
 
お客様「初来店から毎月ニュースレターを送って１年経つが、その後１度もリピートしてもらえていない。。。。こういったお客様にはいつまでニュースレターを送り続けたらいいのですか？」
 
 
今回は、このご相談への回答をあなたにもご紹介させていただきます。
 
 
どんなにこまめにフォローをしたとしても、リピート率１００％になることはありません。どうしても一定数は流出してしまいます。
 
 
では、どのラインで「流出客」と見極めて潔くフォローを止めたらよいのでしょうか。
 
 
 
 
例えば、客単価が5,000円以下、月１回の周期で購入してもらう商品やサービスの場合、効率だけを考えれば、初回購入から３ヶ月以内に１度もリピートしなかったお客様は見切りをつけてもよいと思います。
 
 
そして、その後は年に１～２度ダイレクトメールを送る程度に留めたほうがよいでしょう。こまめにフォローしているにも関わらず３ヶ月間で１度もリピートしないお客様は、おそらく今後もしない可能性が高いです。
 
 
ちなみに、このような面白いデータがありますのでご紹介させていただきます。これは「初めて来店したお客様の３ヶ月間の動向比較」について調べたデータです。
 
 
 
 
まず、初来店から“３ヶ月以内に全くそのお店を利用していないお客様”を【Aグループ】。
 
次に、初来店からその後“３ヶ月以内に２回以上利用したお客様”を【Bグループ】。
 
そして、初来店から“３ヶ月以内に１回だけ利用したお客様”を【Cグループ】。
 
 
このように３つのグループに分けました。
 
 
 
 
そして、これらグループでその後２年以内にこの店を１０回以上利用するお客様の割合がどれくらい異なるのかを調べてみたそうです。
 
 
その結果、全く利用しなかった【Aグループ】と２回以上利用した【Bグループ】を比較すると、【Bグループ】が何と７倍以上も来店数が多かったそうです。
 
 
ちなみに【Aグループ】と【Cグループ】を比較した場合でも、【Cグループ】の方が固定客になる確率が４倍以上も多かったそうです。
 
 
 
 
●初回来店から“３ヶ月以内に２回来店”した【Bグループ】が固定客になる確率は【Aグループ】の７倍。
 
●初回来店から“３ヶ月以内に１回来店”した【Cグループ】が固定客になる確率は【Aグループ】の４倍。
 
 
 
 
このように、初回から３ヶ月以内に１回でもリピートがあるかないかで、固定客化にとても大きな隔たりがあったそうです。
 
 
したがって、月１周期で購入や来店をしていただくようなビジネスであれば、フォローを止めるかどうかの目安は初回から「３ヶ月目」です。この３ヶ月間で１度もリピートがない方に対しては、その後のフォローは止めてもよいでしょう。
 
 
 
 
ただし、「コストが浮いて嬉しい～」と思っているならそれは少し違います。
 
 
確かにリピートしない方へのフォローを３ヶ月間に限定すれば、コストは浮いて効率的になります。
 
 
しかし、コストが浮いて喜んでいるだけでは、さらなる収益増は望めませんから、その浮いたコストはどうか３ヶ月で２回以上のリピーターになってもらうためのフォロー活動の費用へ回してみてください。
 
 
そして、お客様の数を増やしてニュースレターの発行部数も伸ばしてください。ニュースレターの発行部数が伸びているということは、お客様が増えていることを意味していますから。
 
 
 
 
最後になりますが、固定客を増やす鍵は「初回フォロー×長期フォロー」です。これが重要ですのでしっかり覚えておきましょう。
 
 
初回来店後のフォローをこまめにすることで、その後の長期フォローが効果を発揮する素地が作られます。
 
 
おそらく、これは人間関係で喩えると分かりやすいかもしれません。例えば、第一印象が良ければその後の関係を良好に築くのはそんなに難しくありません。しかし、第一印象が良くなかったり印象が薄いと、その後の関係を築くのはかなりの労力がかかってしまいますから、顧客フォローもこれと同じのように思えます。
 
 
ぜひ、３ヶ月間で見切りをつけてもよいと思えるほど、初回～３ヶ月間はフォローを徹底的に行ってみてはいかがでしょうか。