売上を倍増させるためのシンプルな考え方
- 知らなきゃ損するマーケティングのお話
- 2023-11-27
メディカルコンテンツ(株) 田中 巧
私はこれまで何回も「リピート率を高めることの大切さ」についてここでお話してきましたが、今回はそれをわかりやすく「数字」を用いながら解説していきたいと思います。
まず、「売上(年商)」はどのように生まれるのでしょうか。マーケティング学では、以下の様な計算式があります。
● 売上(年商)= 顧客数×平均単価×年間平均購入回数
たとえば、顧客数が1年で300人、平均単価が4千円、年間平均来客数が5回だとすると…
●顧客数300人
●平均単価4千円
●購入回数5回
■300人×4千円×5回=600万円
売上(年商)は「600万円」になります。
売上を上げるためには「顧客数」「平均単価」「購入回数」、この3つのいずれかを増やすしかありません。
そして、いかなるマーケティング活動も、このいずれかを増やすためのものになります。
では、顧客をしっかりフォローすることは、この方程式のどの部分に影響するのでしょうか?
それは「顧客数」と「購入回数」になります。
なぜなら、リピート率が上がるということは、固定客の数が増えることを意味しているからです。
固定客が増えれば、当然、購入回数も増えます。
もし仮に1年後、「顧客数」「購入回数」、この2つが20%ずつ増えたとしたら…あなたのビジネスは一体どうなるでしょう?
これは以下の様な計算で簡単に求められます。
●顧客数300人→360人(20%アップ)
●平均単価4千円
●購入回数5回→6回(20%アップ)
■360人×4千円×6回=864万円
なんと、1年前と比べプラス264万円になります。
そして、さらに1年後20%増えたらどうなるでしょう?
●顧客数360人→432人(20%アップ)
●平均単価4千円
●購入回数6回→7.2回(20%アップ)
■432人×4千円×7.2回=1244万円
なんと、たった2年で600万円→1244万円と、売上が「倍」になっています。
ここまでくると、顧客フォローにかかる多少のコストを差し引いても、十分おつりが返ってくるでしょう。もし「毎年20%は話が上手すぎる!」と思うのであれば、毎年10%アップで考えてもいいと思います。
大切なのは「固定客の数が毎年増え続ける仕組みがあるのかどうか」ということです。たとえ、年間10%の微増でも、4年後には売上が倍になっていることでしょう!
ただし、どんなに良いサービスや商品を提供しても、しっかり顧客フォローをしたとしても、「購入回数」はどこかの段階で必ず頭打ちになります。なぜなら、1人のお客様が購入する回数にはある程度の限界があるからです。
でも、「顧客数」に関しては、固定客を増やし続ける仕組みさえしっかり出来ていれば、ほぼ毎年増やし続けていくことが可能です。
冒頭でもお話ししたように、売上をアップさせるためには、「顧客数」「購入単価」「購入回数」、このいずれかを増やすしか方法はありません。
そして、『顧客フォロー』は「顧客数」と「購入回数」に寄与するための重要な活動になります。
短期的には効果がはっきり分かりづらい『顧客フォロー』ですが、「顧客数」「購入単価」「購入回数」この3つをしっかり計測し年単位で出してみると、これほど費用対効果の高い活動はないということに気づくことでしょう。