得意客を徹底的にフォローし年商10億円になった町の小さな電気屋さん
あなたは、「でんかのヤマグチ」という電化製品のお店をご存知ですか?
東京都町田市にあるお店なのですが、シニア層に的を絞った「手厚いサービス」で、常連客の心をつかんで離しません。
年間売上高は、単独店舗としては異例ともいえる、年商10億円超を達成した有名店として知られています。
この数字を聞きつけて、「どうやったらそんなに売れるんですか?」と、海外からも秘訣を聞きに来る社長さんも多いそうです。
大手量販店に負けない理由
では、大手の家電量販店の攻勢を寄せ付けない黒字経営のポイントは、いったい何だと思いますか?
💡 経営のポイント
それは、「既存のお客様を徹底的に大切にする」ことです。
家電量販店にかぎらず、多くのお店は「新規客を増やすこと」に力を注ぎすぎて、既存のお客様へのフォローが後回しになっているケースがあります。
どちらかと言うと、特価の目玉商品を並べたチラシを大量に配布して、新しいお客様を集めようとすることが多いのではないでしょうか。
もちろん、安売りによって一見客は集まり、売上が伸びることもあります。
しかし、それは一時的なもので、継続的なお付き合いにはつながりにくいのです。
新規客を集める答えは「既存客」にあった
そこで、もっと効果的に新規のお客様を集める方法はないかと、でんかのヤマグチの社長は考えました。
そしてたどり着いた答えが、「既存のお客様を大切にする」ことだったのです。
しかも、今まで買ってくださったお客様をかなり絞り込み、お得意様を9つのレベルに分けて管理したそうです。
よく購入してくださっているお得意様を、感覚ではなくデータで見つけるためです。
どこのお店にも目立つ常連さんはいるものです。しかし、一見あまり目立たないお客様のほうが、実はたくさん購入してくださっているケースもあります。だからこそ、感覚だけで判断せず、データでお得意様を見つけることが大切なのです。
お得意様を徹底的にフォローする
でんかのヤマグチでは、こうしたお得意様を逃さずに、徹底的にアフターフォローを行いました。
お得意様向けに手厚いサービスを行って満足度を高め、「ヤマグチって本当にいいよ」と周囲にクチコミしてもらうのです。
このような販促手法は、1万枚の安売りチラシをばらまくよりも、はるかに効果が高い場合があります。
家電製品の値段は決して安くなくても、圧倒的に手厚いサービスによって、ファンを増やしていったそうです。
IHヒーターを使った料理教室を開催したり、補聴器の定期点検や聴力測定の相談会を開催したりするなど、お客様との接点を増やす取り組みを行っていたそうです。
これらは、新規客だけをターゲットにしたものではありません。
むしろ、一度でも購入したことのあるお客様に向けたサービスです。
ニュースレターで接触を続ける
さらに、でんかのヤマグチでは、お得意様向けにニュースレターを毎月送付しているそうです。
お得意様と常に接触し、コミュニケーションをとる努力を続けているのです。
今では、こうした取り組みがクチコミによって評判となり、新しいお客様が自然とやってくるようになったそうです。
そしていつしか、「遠くの親戚より、近くのヤマグチ」と言われるほどになりました。
それくらい徹底して、よく購入してくださる既存のお客様をサポートしてきたのです。
釣った魚にエサをたっぷりあげる
新規のお客様を集めることについて、でんかのヤマグチの社長は、次のような意味の言葉を話しているそうです。
「新しい魚を釣りたければ、釣った魚にエサをたっぷりあげる」
これが、年商10億円超を実現した「でんかのヤマグチ」のやり方なのです。
普通は「釣った魚にエサはやらない」と言われることがあります。
しかし、でんかのヤマグチはその逆です。
一度購入してくださったお客様を徹底的に大切にすることで、満足度を高め、クチコミや紹介につなげていったのです。
まとめ:新規客づくりは既存客フォローから
今回のポイント
- 新規客を集める前に、まず既存のお客様を大切にする
- お得意様を感覚ではなく、データで見つける
- ニュースレターやイベントで、継続的に接触する
- 満足度を高めることで、クチコミや紹介につなげる
まずは、「お得意様を見つける」「そのお得意様を徹底的にフォローする」こと。
これを続けるだけでも、クチコミや紹介によって、新しいお客様は自然と増えていきます。
ニュースレターは、そのためのとても有効な手段のひとつです。
毎月お客様に接触し、忘れられない存在になること。
そして、いざ必要になったときに、真っ先に思い出してもらえる関係をつくること。
これこそが、ニュースレターを続ける大きな意味なのです。



