やずやから学んだお客を離脱させない法則

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メディカルコンテンツ株式会社 代表 田中 巧
 
 
 
今回は、健康食品通販の大手「やずや」から学んだマーケティング手法をここでご紹介させていただきます。
 
 
やずやといえば「雑穀米」や「にんにく卵黄」など、様々なヒット商品と印象的なテレビCMで多くの顧客を獲得している企業、ぜひその秘訣を知りたいですね。
 
 
以前、やずやで本部長をされていた方が講師をつとめるセミナーに参加したとき、興味深いお話をされていました。
 
 
その方がお話されていたことで特に印象に強く残ったのは、一度集めた顧客を離脱させない法則についてです。
 
 
多くの会社が多額の費用を使って広告を出し集客を行っています。しかし、広告でお客を集めて商品を買ってもらっても、時間が経てばお客様の興味は次第に薄れてしまいます。まして、購入後に何もフォローもしないで放っておいたままだと、お客様だって気持ちが離れてしまうのは自明の理でしょう。
 
 
さて、冒頭の「やずや」のお話に戻りますが、やずやではこういったお客の行動実態を調べるために「新規集客」と「既存客フォロー」のやり方を3つのパターンに分類して、それぞれの効果について長期的なテストを行ったそうです。
 
 
その3つのパターンのテストとはどういったものなのかというと、
 
 
まず1つ目が、新聞折込チラシなどの「紙媒体」で集客した後、顧客フォローも冊子やニュースレター、DM、手紙などの「紙媒体」で行った場合。
 
 
2つ目が、「ネット」で集客した後、1つ目と同じように紙媒体でのフォローを行った場合。
 
 
そして3つ目が、「ネット」で集客した後、フォローもメルマガなどの「オンライン」で行った場合。
 
 
この3パターンでテストしてみたそうです。媒体の違いはあれど、いずれも購入後のフォローはしっかりと行ったそうですが、顧客の離脱防止には明らかな差が生まれたそうです。
 
 
では、最もお客の離脱が最も少なかったパターンは3つのうちどれだと思いますか?
 
 
実は1つ目の、新規集客は「紙媒体」で行い⇒その後のフォローも「紙媒体」、これが最も離脱が少なかったそうです。「紙」で新規客を集めて「紙」でお客様をフォローする。いろいろテストした結果、このパターンが最も効果があったそうです。
 
 
また、そのセミナーでは「やずや」だけでなく様々な通販会社さんの成功事例も紹介されていましたが、ある健康食品系の通販会社では、新規集客はすべてネット広告で行っているものの、顧客フォローはすべてスタッフさん直筆の「手書きのハガキ」を送っているそうです。
 
 
集客はネットを使って効率よくお客を集めて、その後のフォローはかなり非効率な手書きのハガキを用いることで素晴らしい成果を上げているそうです。
 
 
まさにデジタルとアナログの相互作用ですね。
 
 
デジタルの利便性は誰もが否定はしないでしょう。しかし、リピーターとして末永くお客様になってもらうためには、紙媒体のようなアナログツールでフォローしていくことが極めて重要だということを思い知らされた事例でした。
 
 
もし、これまで既存客フォローはウェブかメールが中心だった方は、これからは冊子・ニュースレター・手紙・ハガキなどの紙媒体を使ったフォローも必ず取り入れてみてください。顧客の離脱を防ぐその効果にきっと驚くはずですよ。
 
 
 

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