あなたに100万円差し上げます!
- 知らなきゃ損するマーケティングのお話
- 2023-10-10
メディカルコンテンツ(株) 田中 巧
「あなたに100万円差し上げます!」
冒頭からすみません…。これは冗談です。何卒お許しください。
今回は「キャッチコピー」に関連したお話をここでさせていただきたいと思い、タイトルからちょっとインパクトあるものにさせていただきました(苦笑)
さて、お店や会社からメルマガやDMが届いた時、このような経験はありませんか? タイトルやキャッチコピーで「おっ」と興味がわき、開封して読んでみたものの、中身を見たら期待外れだったこと。それどころか、タイトルとは全く関係ない内容が書かれていて、読んで「イラッ」ときてすぐに捨てたこと…。
実は、広告の反応をよくするコピーライティングのテクニックにひとつに、「過激で奇抜なキャッチコピーを前面に押し出す」という手法があります。
例えば、よく使われるメルマガのタイトルで「あなたに100万円差し上げます」…こういった類のメール、あなたの受信箱にも届きませんか? 開いてみると、「そんなうまい話があるか!」とツッコミを入れたくなるような内容だったりします。また、「おめでとうございます、あなたが当選しました!」…こういった類のメールもよく届きますよね。何が当たったんだろうと思わず開いてみると、どうでもいい商品の売込みだったり。
挙げればきりがありませんが、こういったメール、あなたも思わず開いてしまった経験はあると思います。
これはコピーラィテイングを学んだことのある方であればご理解いただけるかと思いますが、メルマガやDMのコピーは、「驚かせたり」「下品で乱暴なネガティブワードを使うこと」が効果を挙げるということが実証されているためです。
メルマガやDMは開封させるまでにハードルがあるため、たくさんの人に開封してもらうのが目的である場合はこういった手法は有効のようです。
ただし、こういった広告の効果ってたぶん、一時的なものにすぎないのではないでしょうか?
おそらく、一度は注目され開封されたとしても、内容が期待外れなので良い印象を持たない人も多く、それにより配信者側の信用やイメージはかなり下がってしまうと思います。そして信用を失い、やがて読者数も減って、ひいては利益も出なくなるでしょう。
冷静に考えてみて下さい。
あなたも、人をだましたり、暴力的な言葉を使ったりする人と、長く関わりたいと思うでしょうか? おそらく、そのような人とはだんだん距離を置きたくなるのではないでしょうか。
もちろん、これはビジネスも同じで、だましたり、下品なコピーを発信しているお店や会社のものって買いたくないものではないでしょうか?
一時的にはこういったコピーはとても注目されるかもしれません。でも結局は、広告コピーも「品が良く落ち着いた雰囲気」のあるお店や会社が消費者から支持されるのではないかと思います。広告にも品格が必要ということですね。
一時的な売り上げのために品格のない行動をすることのダメージは計り知れません。
広告やニュースレターを使ってメッセージを発信する際は、人格が信頼されるような、品格のある穏やかなコピーを意識して考えてみるとよいでしょう。